心とは何ぞや?

心理学は、若い科学です。
確かに心理学のもとをさかのぼれば、大昔から人間は人間の心について考えてきたのです
が、科学としての心理学の歴史はほんの100年ほどです。
心理学の歴史は、心とはなにか、心理学は何を研究したらよいのかを迷い続けた歴史です。

心は意識

科学としての心理学のスタートでは、心は「意識」だと考えました。
自分の意識を注意深く分析して、どんな間隔や記憶などから成り立っているのかを考えよ
うとしました。
心とは、意識であり、意識とは様々な感覚要素の集まりだと考えたのです。
この最初の科学的心理学の考え方に、色々な方向から反論がでる形で、様々な心理学理論
が生まれました。

心は意識ではなく行動

私たちは心の中を見ることはできません。
あの人は優しい心を持っているといっても、その心を見たわけではありません。
優しい行動をとっているのを見て、優しい人だと判断しているのです。
そこから直接観察することのできない心を研究するよりも、外に現れる行動を研究するべ
きだという考え方が生まれました。
人間は外からどんな刺激を受けたら、どんな反応をするかを研究しようというわけです。

心は、要素の集まりではなく、まとまり

音楽を聴くときに音を1オクターブ高くして聞いても、メロディーは変わりません。
一つ一つの音という要素はまったく違うのに、それでも同じ曲だとわかります。
人間の心をバラバラの要素にしてしまっては、全体は理解できないという考え方です。

心は意識ではなく無意識

人間の心の中で意識できる部分は、ほんの少しで、意識できない部分が多いのだという考
え方です。
この無意識の働きで、普段の行動も左右されたり、心の病気になったりするというわけで
す。
意識と無意識が人間にどう影響を与えているのかは、「潜在意識の活用方法」(別リンク表
示)にありますので、興味ある方はみてください。

心は脳の働き

この考え方が、現代人の常識かもしれません。脳の研究は、すごい勢いで進んでいます。
脳の細かい部分の働きについては、ずいぶん分かってきました。
しかし、どのようにして脳全体で「私」という意識や「こころ」が生まれるのかはやはり
謎のままです。

現代の心理学

現代の心理学は教科書の中では、「行動の科学」だといわれています。
心の科学ではないのです。ただ、行動という意味を以前のような狭い意味にはなっていま
せん。
行動から心のメカニズムを推論することは左官に行われています。
また。同時に無意識を重視する考え方も、心理学の大きな柱として存在しています。
しかし、それでも心理学は行動の科学です。
心理学が科学(自然科学)であることを目指そうとするとき、どうしても行動という客観
的なものが必要になってきます。
平凡社が発行している「心理学事典」というこの種の物では一番分厚い本があります。
この本の目次にも索引にも「こころ」という言葉はありません。
「精神」もありません。「行動」は目次にあります。
そうはいっても、やっぱり心理学は「心の科学」です。
私たちは医学や生理学的に人間を理解するだけでは満足できないのです。
私たちが人間のこころについて考えるとき、現代心理学は大きなヒントを与えてくれるで
しょう。

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